膝の前十字靱帯(ACL)損傷とは、膝から下の骨を前方に出ないように支えている靱帯の損傷のことです。
当然、理学療法の対象となるのですが、私はあまり好きではありません。
それでも最近何人かのリハビリに関わり、岐阜県医師会の勉強会でも特別講演を聞かせて頂いたので、少し紹介します。
損傷した靱帯は、骨や筋肉と違って元通りには戻りません。
治療する方法は大きく分けて2つあります。
①手術による再建術
②装具装用による保存的治療
いずれにしても理学療法は、筋力強化と再受傷を起こさないためのスポーツ動作の指導が中心となります。
手術をしなくても筋力でカバーして日常生活を問題なく送ることはできますが、スポーツに復帰するためには手術が最良の選択肢となります。
私がこの怪我を好きでない理由は、やっぱり手術をしないと完全な回復は見込めないところです。
手術をするとスポーツ復帰までに約1年を要します。
理学療法士としては、いかに予防するかが課題となっていますが、受傷前に関わる機会が少ない現状では、それも難しいと感じています。
これから、理学療法士がもっと予防医学に関わり、こういった重症な怪我の発生を抑えることができるといいと思います。
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