臨床実習で教えられること

「ここの実習地に来て、

“理学療法士の役割” “理学療法士だからできること” 

が、なんとなくわかった気がします!」

先日ふと、実習生に理学療法士を目指したきっかけについて質問した時に

返ってきた言葉です。

「最初はスポーツトレーナーに興味があって理学療法士を目指したけれど、

今は介護の方に興味があって、高齢者の自立に向けた支援をしていきたい」

と目を輝かせて語ってくれました。

教え方とか全然わからないのに、臨床実習を引き受けて指導するようになったのが、

おそらく今からもう7~8年前です。

当時から、

「実習生に理学療法を好きになって理解して欲しい」

という想いは変わりませんが、教え方は随分変わりました。

ある人(理学療法士ではありませんが)に

「僕が教えた実習生は、みんな勉強が好きになるから、実習をきっかけに成績が上がったよ」

と聞かされたことがありました。

その言葉の影響があったか、なかったか、

なんとか好きになってもらおうと必死に教えました。

当時の自分と同じように考え、同じように施術できるように、

わからないことは、とことん自分で調べて考えてもらいました。

実習生に多くのことを求めすぎていたなぁ、

と気付いたのは、まだ結構最近かもしれません。

徐々に教え込む量を減らし、

教科書を写してくるだけの課題を減らし、

実習生が自分で考えた意見を尊重し、

その場で一緒に考える時間を増やしました。

明らかにレポートや症例報告会の完成度は落ちたけど、

実習生の理解度や理学療法に対する興味は

上がっている気がします。

そして最初に紹介した言葉

「“理学療法士だからできること”が、なんとなくわかった気がします!」

きっと、教え込まれた知識は忘れてしまうけど、

興味を持てれば自分で勉強したくなる。

勉強してもバイザーの先生と同じような結果が出せなければ、

悔しさを感じ、もっともっと勉強したくなる。

それでもわからなければ、

質問したり、真似てみたり、こっそり技術を盗んだり・・・

そうして得た知識は簡単には忘れないし、

自分で考えて努力することで、勝手に成長していくはず!笑

実習生の段階で、どこまで求めていいのかは

今でもはっきりわかりませんが、

少しでも興味を持って、

自分で考え、

勉強していく能力を、

身につけてくれたらいいなと思います。

まだ、“なんとなく”なので、

“はっきり”わかるように

残り2週間、がんばって指導していきたいと思います。

最後まで読んでくれてありがとうございました[emoji:v-22]
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