リクエストがあったので、ACL損傷について書こうと思います。
理学療法士の中には、ACL損傷について研究している人達がたくさんいますが、個人的にはあまり好きではない疾患の一つです。
なぜなら、ACLは一度損傷してしまったら元通りには治らないからです。
治療方法は大きく分けて2つ。
・手術して靱帯を再建すること。
・太ももの筋力強化と共に靱帯に負担のかからない動きを学習させること。
靱帯を再建すれば、どんな激しいスポーツ活動も可能となります。
再建しなくてもある程度の運動は可能となりますが、どんなに筋力強化しても再受傷のリスクは高くなります。
と、前置きはこのくらいにして、本題です。
ACLとは?
Anterior Cruiate Ligamentの略で、「前十字靱帯」と言います。
右図、骨模型にACLを作ってみました。(赤色)→
膝下の“脛骨”という骨の前面から、“大腿骨”という太ももの骨の外側後面に付着します。
この靱帯は主に“脛骨”が前方にズレないように制動しています。
← そしてPosterior Cruciate Ligament(PCL)後十字靱帯も作ってみました。(水色)
これら2つの靱帯は、膝関節内で交差しているので、このような名前が付けられています。
ともに作用することによって、膝関節を多方面に安定させる働きがあります。
では、どのようにしてACL損傷が起こるのか?
次回のブログで説明します。
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