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離断性骨軟骨炎の分類

離断性骨軟骨炎は、レントゲン画像により病期が分類されています。

レントゲンは、肘関節を約45°屈曲位で側面から撮影した画像を用います。

 透亮期:上腕骨小頭関節面の限局的透亮像を示すもの
 分離期:病巣と周囲骨組織の間に透明帯を認めるもの
 遊離期:上腕骨小頭から病巣部が完全に剥脱し関節内に遊離体となって存在しているもの

透亮期では、スポーツ動作の中止と安静による保存療法が選択されますが、半年以上改善のみられない場合は手術療法も検討されます。
分離前期では、保存療法のみでも修復の可能性はあるが、分離期・遊離期の症例に対しては手術が適応されることが多くなります。

透亮期の保存療法で効果がみられ始めるまでには、透亮像が初期の段階でも最低1年近くかかると報告されています。

実際、レントゲン画像で透亮像が確認される段階では、すでに進行期であると考えられます。

近年では。MRIや超音波エコーを用いることで、レントゲンで透亮像が確認できるより以前の血流不全等も確認することができ、早期発見に役立てるようになってきています。

離断性骨軟骨炎では、投球後の疼痛以外に自覚症状が少ないため、肘外側の痛みを感じたら、早めに専門の医療機関でMRIまたは超音波エコー検査を受けることをお薦めします。
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